日がたっても心に残って曳きずっています。死刑台のエレベ-ター。
ここでも何度も書いているのに、どうしても私の中でおしまいにならない。
駄作と割り切って忘れてしまえば良いのに少し暇になるとふっと心に湧いてくるのです。
それで区切りをつけたくてもう一度おさらいをしてみる事にしました。
で、二度は見たくないと思った映画をもう一度見て来ました。
大抵の映画館では昨日で上映終了です。
あの酷評では仕方ないのでしょうが3週間の上映とは寂しいかぎりです。
そして再度オリジナルも見ました。
(今日ここへお越し下さった方には今までの投稿と重複していますし、又お聞き苦しい点もあるかと思いますのでご面倒な方は以下スルーして下さいませ。)
まず、思った事は・・・この映画の制作を聞いた時に思った事が間違っていなかったと言う事でした。
オリジナルは何度も見直しましたが映画としての出来はそれ程良いとは思えないです。雰囲気ですね。ジャンヌモローの魅力とマイルスデイヴィスの演奏であれだけ観客の心を捉えたのだと思います。
そのジャンヌモローとマイルスデイヴィスの音楽が無いこの映画なんて・・・
このひと言に尽きると思います。
つまり吉瀬さんでは無理だったんです。
綺麗なだけではとてもこの映画を支えきれないです。
男を思う切羽詰った情感が少しも迫ってきませんでした。
最後の頃にはもう綺麗とも思えなくなっていました。
阿部さんもそうです。殺人をして迄女を手に入れようとする情熱が全く感じられませんでした。
主演の二人は一度も顔をあわせる事が無く撮影したそうですが、言い訳にはならないですね。辛らつかも知れませんが演技力不足と言われても仕方ないですね。
これは脚本、演出が最大の原因なんでしょうね。
細部迄かなりオリジナルに拘って作っていますがそれが中途半端な為現代に置き換えるとおかしな事になってしまった。
エレベーターが止まる事を何度も秘書から言わせておきながらなお階段を使わない事が書かれていない。
夫に小切手を与えられその上妻もやると言われてなお殺人に踏み切ってしまう説明が不足。
若いカップルは何故オリジナルどおり若い単なるチンピラ設定にしなかったのか。
警官とか、元の女など要らないです。
たとえば職を失って自暴自棄になっている設定だってあったと思う。
拳銃を持たせる必要からならもう一つの団体?があるのではないかしらん。
衝動的に車を盗んでカーチェイス・・の方がずっと納得出来ます。
玉山さんの演技力だったら21~2才の設定でも充分出来たのじゃないでしょうかねえ。
いつも入念に役作りをする玉山さんがインタビューで「監督に任せて・・・」と言ってますが役どころを掴み切れなかったのでは・・
あれ以外どんな演じ方があったかと思うと言葉が無いですが。
それに贔屓目かも知れませんが流石と思うシーンもありましたけれどね。
北川さんは見るまではかなり不安でしたが好きな相手の事しか考えない女の子の役を良く演じていたと思います。
とにかく何もかも中途半端で、作り方によってはもっともっと面白くなったと思うと残念でいつまでも曳きずってしまうのです。
どうせリメイクするならジュリアンは玉山さんで見たかったわ。
好きな女の為なら殺人もいとわない情熱をきっと見事に見せてくれたでしょうから。
オリジナル制作当時のモーリスロネもモローも確か30才くらいでした。
寡作な玉山さんですからその映画の失敗(あえて失敗と言います)はファンとしてこたえます。
それでも玉山さんから離れられない私。
面白い映画で魅力一杯の玉ちゃんに会いたいです!
最後までお読み下さった方がいらっしゃいましたら愚痴にお付き合い下さいまして有難うございました。
ご覧になった皆さまはどのような感想をお持ちになったかお伺いしたいですね。
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